よく主婦の方から聞かれるのが、「しいたけって洗ったほうがいいんですか?」という質問。
できるだけ栄養を損なわずに食べたいという思いと、汚れを落としたきれいな状態のものを食べたいという思いがあり、洗うとしてもどの程度洗えばいいのか迷うところなのだと思います。
そこで今回はそういった身近な疑問にお答えしたいと思います。
基本的に、しいたけは洗わなくても大丈夫です!
まず結論からいうと、しいたけは基本的には洗わなくても大丈夫です。
というのも、しいたけは農薬を使わずに栽培しているので安心して口に入れられるというのが大きな理由。
また、原木に植えた菌から発生するので土にも触れていませんから、とてもきれいな状態で収穫し、丁寧に乾燥しているのです。
ただし、やはり風が吹いたり自然の状況により木の屑が付着することはあります。それらしきものが付いていたら、乾燥した状態ならふきんでサッと軽く触って汚れを落とすこと。
水で戻すと小さなしいたけ屑(くず)が浮いたり沈んだりしていますので、目の細かいザルで戻し汁を漉してお使いください。
「塩水で洗う」と良い。はホント?
生産者さんのなかには、戻したしいたけを塩水で洗うという人もいます。
なぜ「塩水」なのかというと、しいたけの細胞がギュッと詰まって余分な栄養が流れでてしまわないからだそうです。
塩水の濃度の目安は海水と同じくらい、1リットルの水に大さじ1杯強〜2杯くらいを溶かし、水で戻したしいたけのみ(戻し汁は別に)を入れて気になる汚れを落としましょう。
生しいたけでも乾しいたけでも洗い方は同じでいいの?
洗う場合も洗わない場合も、生しいたけと乾しいたけでは扱い方は同じです。
生しいたけの場合、水で洗うよりもふきんで気になるところを拭き取るほうがおすすめ。栄養素はそのままに、食感も損なわずに調理できます。
乾しいたけの場合、洗わずそのまま水に浸し、戻し汁に沈んだ汚れを取り除くようにするとよいと思います。
冷凍する際はどうしたら良い?
乾しいたけはそのままの状態で冷凍するより、タッパーやジップロックなどに入れて一度水で戻してから、そのままタッパーやジップロックごと冷凍しておくと便利です。
その際、戻し汁に細かい屑が浮いたり沈んだりしているので、ザルなどで漉して、屑を取り除いてから冷凍するのがおすすめです。
しいたけの冷凍保存の極意!冷凍保存を上手に活用して毎日の食卓に旨味を!
「残留農薬が気になる」という方は
いまだに中国産しいたけが流通している影響で、しいたけの残留農薬を気にされている方もいらっしゃいます。
中国産のしいたけからは残留農薬などの有害物質が検出されていますが、国産のしいたけのほとんどは無農薬な環境で栽培されていますので、安心してお召し上がりいただけます。
姫野一郎商店で取り扱っているしいたけには、生産元がわかるトレーサビリティのシステムを取り入れ、安全・安心を追求。さらにこのたび、化学農薬・化学肥料を使わずに栽培された農産物の証となる有機JASの認定も取得しました。
(※2017年現在、日本国内で乾しいたけで有機JAS認定を取得したのはOSK(大分県しいたけ協同組合)と弊社(姫野一郎商店)のみです)
どうしても農薬が気になるという方は、この有機JASマーク付きの商品をお求めいただけたらと思います。
ちなみに、有機JASマークを付けると価格があがってしまうなどの理由から、有機JASマークは一部商品にしかつけていませんが、その他の商品も同じように安全・安心なしいたけですのでご心配なく。
姫野一郎商店で扱う原木しいたけが有機栽培の証「有機JAS」に認定されました!
しいたけは無農薬のオーガニック食材
有機JASマークが付いていてもいなくても、そもそも、原木しいたけはほかの農産物と違って化学農薬や化学肥料を使う必要がない、無農薬のオーガニック食材なのです。
自然から伐り出した原木に菌をコマ打ちして寝かせ、起こした後に発生した都度しいたけを収穫していき、使い終わった原木はまた土に還り肥料となる。自然の循環のなかでつくられているのです。
原木の場合、害虫がつくとすれば原木を寝かせている間にカミキリムシに食べられてしまうくらい。それも徹底した管理のもとで未然に防いでいるので、よほどの場合を除いて薬で駆除することはありません。
まとめ
しいたけを洗わなくて良いのは、そもそも、自然のなかで無農薬栽培された食材であるからというのが大きな理由。
洗う場合は気になる汚れを落とす程度に。水で必要以上に洗いすぎて、栄養素や食べたときの食感を損なわないように気をつけましょう。