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新鮮で手間いらずの【生しいたけ】を徹底分析!でも旨味や栄養価を考えるとやっぱり【干ししいたけ】

 

生しいたけ1

 

しいたけを買うとき、みなさんは【干ししいたけ】を買いますか? それとも【生しいたけ】を買いますか? 多くの人は【生しいたけ】を買っていると思います。

 

「やっぱり生のほうが新鮮! 鮮度が良くてみずみずしい感じがする」とか「水戻しする手間がいらず、すぐに料理に使えるから」というのがその主な理由。

 

でも、果たしてみなさんは生しいたけについてどれだけのことを知っていますか? 今回はそんな【生しいたけにまつわる豆知識】について学んでみましょう。

生しいたけの主な産地や流通量

総務省統計局 e-Statによると、生しいたけの全国の生産量(平成27年)はというと、6万8284.8トン。大きすぎてちょっとピンとこない数字ですね(汗)…。

 

しいたけ生産量2

参考:総務省統計局「

特養林産物生産統計調査:平成27年特用林産基礎資料 I.概要 3.平成27年主要品目別生産動向 (1)しいたけ ア.都道府県別生産実績」より

 

換算してみると、生しいたけ1個の重さが約15gなので、個数にすると年間約4億5000万個もつくられているということ?! 果てしない量です。

 

そのうち、原木栽培の生しいたけの生産量が7611.2トンで、対して菌床栽培の生しいたけは6万673.6トン。流通している生しいたけのほとんどが菌床栽培なんですね。

 

では、どこでたくさんつくられているのか、生しいたけの主な生産地を調べてみると、平成27年の全国の生産量1位が徳島県で8417.5トン。2位が北海道の7214.2トン、3位が岩手県の4773.8トンとなっています。

 

原木栽培の生しいたけでは、

1位 静岡県

2位 鹿児島県

3位 群馬県

 

菌床栽培の生しいたけは、全国の総生産量と同じく

1位 徳島県

2位 北海道

3位 群馬県

 

の順です。ちなみに、乾しいたけの生産量が1位の大分は、生しいたけの生産量が全国15位の1476.7トン。やはりそのうち1000トンは菌床で栽培されています。

生しいたけは菌床栽培がほとんど

原木しいたけ_菌床しいたけ

 

菌床栽培の生しいたけが多い理由は、1年中収穫できるから。ハウスの中で温度・湿度を管理し、おがくずでできた菌床にしいたけの菌を打つと3〜6か月のサイクルで次々に収穫できるのです。

 

原木栽培の場合は、クヌギなどの原木を切り倒し、菌を打ち、寝かせて起こして収穫までに2年かかりますから、菌床生しいたけは原木生しいたけの8分の1〜4分の1のスピードと労力でどんどん生産できるのです。

 

▽ 原木栽培と菌床栽培のしいたけの違い

生しいたけの10倍!?干し椎茸の栄養素・栄養成分を徹底解説

菌床栽培のしいたけには【旬】がない

菌床生しいたけは、1年中収穫できるため【旬】がありません。いつでも変わらずおいしく食べられるのが、菌床栽培のいいところですね。

 

一方、原木栽培の生しいたけは、春の3〜5月頃と秋の9〜11月頃の1年に2度しか収穫できません。この、原木生しいたけが収穫できる時期が、本来の生しいたけの【旬】です。

菌床?原木?生しいたけの購入方法

ということは、普段みなさんが食べている生しいたけは、ほとんどが菌床栽培の生しいたけということになります。1年中出まわっている菌床生しいたけは、いつでもスーパーの野菜コーナーに並んでいます。

 

原木栽培の生しいたけを購入したいという場合は、ちょっと目線を変えなければいけません。春と秋の旬にしか出まわらない原木生しいたけは、スーパーの野菜コーナーに並ぶことはまれで、その多くがスーパー内の産地直送コーナーや、道の駅など産地の直売所で、生産者さんからの直送で販売されているというのが主流です。

購入の際、菌床しいたけか原木しいたけかを確認する方法

このblogを読むまでは、菌床と原木の違いがあることを知らなかった!という方もいるのでは?

 

そんな方は、しいたけを購入するときにパッケージをよく見てみてください。どこかに【菌床】とか【原木】と書いてあるはずです。

 

まれに、旬の時期以外で「原木栽培」と書かれているしいたけが店頭に並んでいることがありますが、それはハウス栽培の原木生しいたけかもしれません。

生しいたけの賞味期限

生しいたけ2

 

さて、たくさんの人が食べている生しいたけですが、生しいたけは湿気にも乾燥にも弱いデリケートな食材なので、なるべく早く食べきってしまわなければすぐに傷んでしまいます。

 

賞味期限は、購入してから上手に保存したとしても1週間以内。早ければ早いほどいいという感じです。できるだけ鮮度を保って長持ちさせたい場合は、しっかりと保存方法を守りましょう。

 

生しいたけは、まず乾燥が大敵。実は、生しいたけのほとんどは水分なので(炒めるとけっこう縮むのはそのせい!)、乾燥してしまうと中身がスカスカでおいしくなくなってしまいます。

 

さらに、生しいたけは湿度も大嫌い! 水滴がついてしまうようなビニール袋に入れて密封してしまうと、その水分でみるみる間に赤黒く変色してしまって、傷んで食べられません。

生しいたけの保存方法

生しいたけは新聞紙で軽く包み、それをビニール袋へ入れて口は密封せず、軽くあけたままにして通気を良くし、冷蔵庫へ入れましょう。

 

5℃くらいの野菜庫できちんと保存すれば、1週間以上持たせることもできます。

 

冷蔵保存で、数日のうちに食べきってしまう自信がない人には、冷凍保存もおすすめです。

冷凍保存で旨味がアップ!?

実はしいたけの冷凍保存、「苦肉の策としておすすめ」ではなく「けっこうおすすめ!」なんです。

 

アリかナシかと言われたら、大アリ!1か月くらい長期保存ができるうえ、なんと、旨味もアップするんです。

 

しいたけは、乾燥させると旨味がアップしますが、冷凍しても同じような効果があると言われています。冷凍することで、しいたけの細胞壁が破壊されて、調理するときに栄養素や旨味がしみ出しやすくなるんです。

 

冷凍するときは、そのまま凍らせても良いですが、あらかじめ使いやすい大きさにカットしておくと便利です。使うときは解凍せず、お鍋にもフライパンにもそのまま投入を! 解凍してしまうと旨味を含んだ水分が出てしまい、食感も悪いしおいしくありません。

生しいたけを使用したオススメの料理

生しいたけのいいところは、干ししいたけのように水戻しする手間がなく、そのまま調理できること。どんな料理にもポンポン投入したいところですが、食感がやわらかいので、それが生かせる料理がおすすめですね。

◎まるごと焼き

バーベキューの網やホットプレートで、軸を上に&傘を下にして焼くと、かさの裏側の白いひだの部分に水分がでてきます。それが食べごろ!

◎バター炒め

水分が抜けすぎないようほどよく炒めて。しいたけとバターの香り豊かな一品ができあがります。

◎かきあげ

食感ふんわりのかきあげは、ニンジンやタマネギなど他の具材と合わせてもGOOD! しいたけまるごとの天ぷらもおすすめ。

◎ハンバーグやつくねの具として

しいたけをみじん切りにして入れると旨味のもとになります。

 

しかし、実は生しいたけに比べ、干ししいたけの方が旨味や栄養価…全てにおいて上なんです!

姫野一郎商店_どんこかご盛り

 

「水戻ししなくていいし、1年中美味しく食べられる生しいたけってやっぱり使いやすいよね…」と納得しているみなさん、ちょっと待ってください!!

 

生しいたけの【旨味】や【栄養価】はどうなんでしょう?

 

実は、干ししいたけと比べると雲泥の差!! 【生しいたけ】より【干ししいたけ】のほうが、旨味も栄養価も食感も香りも、すべてにおいて「上」なんです!

 

しいたけには、腸内環境を整えダイエットをサポートする食物繊維、むくみを解消するカリウム、カルシウムの吸収を助けるビタミンD、細胞をつくる葉酸など、健康に不可欠な大切な栄養素がたくさん含まれています。

 

生しいたけにもこれらの成分は含まれていますが、「乾燥させる」ことによってそれぞれの栄養素は約3〜30倍にも増えるんです。ただ「干すだけ」で、です!

 

▽ 生しいたけと干ししいたけの栄養価について

生しいたけの10倍!?干し椎茸の栄養素・栄養成分を徹底解説

旨味に関していえば、三大うま味成分のひとつ「グアニル酸」は、多くの食材のなかでほぼ干ししいたけにしか含まれていないんです! 「干すだけ」で、このグアニル酸が生まれるんです。

 

▽生しいたけと干ししいたけ、実はこんなに違うんです!

「生しいたけ」と「干ししいたけ」の違いとは?同じしいたけでも実はこんなに違う!

干ししいたけの生産量日本一は大分県! なかでも竹田は県内屈指の良質な干ししいたけの産地

そんな優秀な健康食材「干ししいたけ」の、生産量日本一が大分県。全国の総生産量の約半分を占めています。

 

乾しいたけ生産量

参考:総務省統計局「

特養林産物生産統計調査:平成27年特用林産基礎資料 II.品目別資料 10.乾ししいたけの生産量(合計)」より

 

なかでも、姫野一郎商店のある竹田市と周辺の豊後大野市は、県内屈指の良質な干ししいたけの産地。全国乾椎茸品評会で受賞歴のある生産者さんがたくさんいます。

 

姫野一郎商店が仕入れ、販売しているのは、全国一の産地で生産されたそんな最高級の原木干ししいたけです。

まとめ

生しいたけにもメリットはありますが、高い栄養価や旨味は干ししいたけ「ならでは」のもの。

 

原木栽培と菌床栽培の違い、生しいたけと干ししいたけの違いを知ったら、次は実際に食べ比べてみてください。

 

姫野一郎商店の干ししいたけを食べていただけたら、生しいたけとの違いがよ〜くおわかりいただけると思います。いちど試してみませんか?

 

> 姫野一郎商店ショップサイトはこちらから

http://www.shiitake-himeno-shop.com/